TOP > IT化の遅れ
CANとは「コントロール・エリア・ネットワーク」の略称で、「CAN-BUS」とは、車の中のLANのことを言います。運送会社など複数の自動車を扱う企業では、運行管理から燃料管理まで複数の車両の間でデータを集積することにより、より効率よい運用ができるようになるのです・・・。
欧米に比べて日本は、CAN-BUSによるデータ管理の普及が遅れています。というのも欧米では主な車両メーカー6社がCAN-BUSシステムをISO規格化し統一しているのに対し、日本では肝心のCAN-BUS規格がメーカー間で統一されていないのです。各車両メーカーによって収集するデータの種類やCAN-BUSへの接続端子が異なっており、またその情報が公開されていないため、ユーザーがCANを利用できない状況にあります。このためいくら便利な管理システムを作っても、各自動車間を繋ぐCAN-BUSに接続できないという、非合理的な状況を招いているのです。
このため日本の運送業界は全国的にIT化が遅れており、結果として末端であるドライバーに負担をかけているという状況に陥っていました。特に近年の石油価格高騰による燃料費削減が急務であるにも関わらず、まともな燃料費管理すらできないというのが、運送業界の深刻な問題となっていたのです。
このような状況下にあって運送会社の要請を受けて弊社「光英システム」は各メーカーのCANからのデータを丹念に調査し、ほとんどの機種に対応した新型車載端末「K250」を開発したのです。
「K250」はいわゆる「デジタルタコグラフ(デジタコ)」と呼ばれるものに非常に近いものですが、CAN-BUSから直接データを取り込めるため、デジタルタコグラフ(デジタコ)のようにエンジンや車軸にセンサーを取り付ける工事を必要とせず、たった2本の配線接続で非常に安価に運用を開始することができるのです。その上、エンジンや車軸のセンサーだけではなく車内全体のデータをデジタル化しているCAN-BUSのデータを取り込んでいるため、より詳細なデータを集積することができるのです。
2006年の改正省エネ法施行以降、あらゆる運送事業者が荷主に対して燃料の使用量を報告する義務が生じました。しかし、これまでは1運行ごとにデジタルタコグラフ(デジタコ)を確認し、「大体の燃費」を概算するしかなかったのです。このため、多くの運送事業者はほぼドンブリ勘定で燃費を算出して報告しなくてはなりませんでした。
しかし「K250」は1秒ごとの燃料消費量や、0.1秒ごとの車両速度を計測し記録できるため、「どの区間でどれぐらいの燃料を使ったか」を正確に把握することができます。これにより、荷主に対して燃料の使用状況を正確に報告できるだけでなく、より燃費効率のよい経路で走行することができるようになったのです。
荷主はより正確な燃料費を安心して支払うことができ、運送事業者は燃料費を節約できる経路での運行を把握できます。さらにドライバーは高速道路を有効に使うことによって超過勤務などの負担を減らすことのできる「K250」は運送業界にとっては画期的なシステムであると言えるでしょう。